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サーモシェイプ開発者 アレキサンダー・ブリトヴァ博士インタビュー
アルマレーザーズ社
アレキサンダー・ブリトヴァ博士
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[プロフィール]
Alma Lasers社に15年間勤務。
高速流炭酸ガスレーザーにおけるプラズマの安定性研究開発統括責任者。
ラジオ波部門の責任者であり、プラズマ、超音波関連機器を担当。
アクセントシリーズ開発責任者。
美容医療機器とレーザー領域において25件の特許を取得。学術論文と著書の総数は50以上。
ユニポーラ-テクノロジーを開発。加熱深度をコントロールする為のフェーズシフトの原理を開発。
超音波せん断波を脂肪細胞の破壊に応用。マイクロプラズマ生成による皮膚治療及びインパクト超音波による施術原理を確立。炭酸ガスレーザーを設計。
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サーモシェイプの産みの親といえるアレキサンダー・ブリトヴァ博士にお話を伺いました。
Q.40.68MHzは他の一般的な機器に使用されている周波数とは何が違うのでしょうか?
一般的な1MHz前後のRF機器による加熱では、脂肪のケアはできません。
なぜなら、一般的なRF機器は深部へ浸透しにくい上、RFの電流は脂肪層には流れないからです。
一方、40.68MHzのRF(ラジオ波)は、皮下へ均一にエネルギーを照射することができ、脂肪層まで効率よく温めることが出来ます。
40.68MHzの電波は水分子を回転させて加熱する働きがあり、脂肪層の中の水へ作用します。そのため脂肪を効率的に加熱することが可能なのです。
皮下が深くまで加熱されることで、皮膚の引き締め、セルライトの改善などに繋がり、脂肪細胞に働きかけます。
余談ですが、この作用は超音波のメカニズムとは大きく異なります。
超音波は、キャビテーションエネルギーが発生し、そのエネルギーは振動によって脂肪を破壊します。しかし、肌表面に損傷が起きない程度の超音波ではキャビテーション現象による脂肪の破壊は起きないと考えられます。よって、エステティック向けに出力を調整しているキャビテーション機器についてはあまり効果はないものと私たちは考えています。
Q.なぜ、40.68MHzの周波数を選んだのですか?
A.ポイントは水分子を回転させることでターゲットを加熱する誘電加熱『ユニポーラ方式』でした。
これは、低い周波数で発生する抵抗加熱(ジュール熱)を用いた『バイポーラ方式』よりも深く均一に加熱するテクノロジーです。
深部へのユニポーラ加熱を実現させるには、10MHz以上の周波数で動作をさせる必要がありました。そこで、誘電加熱に使用可能な周波数帯の中から最も効果的である40.68MHzを選択しました。サーモ・シェイプのベースとなった機器を開発したのは2003年のことでした。
Q.日本の代理店である株式会社リツビから「スパ・アクセント ディープ」のアイディアを聞いた時どう思いましたか?
リツビ社から提案のあった、スパアクセント2リニューアルのアイデアは、私を非常に興奮させるものでした。
提案された内容は大きく4つあります。
コンパクトなマシンの中に2つのコネクタをつけること、冷却機能の改善、深度調節の段階を増やすこと、そして電極形状をよりよく改善すること。とくに最も困難だったのは2つのコネクタを搭載することでした。Spa Accent Deep のベースとなったSpa Accent 2は非常にコンパクトでパッケージングされたシステムでしたので、不具合なく搭載するのには困難が伴いました。工学的および科学的観点から能力が試されました。
この大きな変更は日本市場だけでなく、世界的へ通用する進化であり、今後世界へも発信していきます。
Q.ディープが完成した時の気持ちは?
日本市場はおそらく、システムの最高の精度、安定性、信頼性を必要とする、世界で最も厳しい国です。
その厳しい基準に合わせて、何度もなんども施策を繰り返し、バージョン変更とランニングテストを行いました。
出来上がった時は嬉しさと安堵感でいっぱいでした。
Q.最後にエステティック関係者のみなさんへ一言お願いします
サーモ・シェイプは他社のエステティックマシンにはない、独自のテクノロジーを採用したマシンです。
もっとも重要な点を3つお伝えします。
– エステティックトリートメントに使用できるRFの周波数のうち、最も効果的な周波数が40.68MHzのユニポーラ方式です。
この方式は効率的に脂肪層へ作用することが認められています
– ユニポーラ方式は、第2の電極が存在しないため、皮膚の奥深くへ浸透し効率よく加熱します
– 加熱深度調整システムは、お客さまに合わせて加熱部位の深さのコントロールをできます
このテクノロジーは他社にはなかなか真似のできない技術です。
日本のサーモ・シェイプユーザーの皆さん、これからも自信を持ってサーモ・シェイプを活用していってください。